「中学受験をやめたい」と言われたんだけど…。本当にこのままやめさせてもいいの?
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 中学受験をやめたいと言う子供との話し合い方4ステップ
- 中学受験をやめたいという子供との話し合いのコツ3つ
この記事を書く僕は、現役医学生。塾なしでの中学受験経験があり、家庭教師としての指導歴は5年以上です。
本記事の執筆者
結論から言うと、子供の「中学受験をやめたい」という言葉をすぐに聞き入れ、やめさせるべきではありません。
というのも、逃げ癖がついて何でもすぐ諦める子供になる可能性があるからで、一時の衝動で言っているだけならなおさらです。
そこで今回は、中学受験をやめたいと言う子供への返答の仕方や注意点について詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください!
中学受験をやめたいと言う子供との話し合い方4ステップ
早速ですが、中学受験をやめたいと言い出した子との話し合い方を4ステップで解説していきます。
下手すると後々まで親子関係に溝が残るので、よく読んで慎重に話を聞いてあげてください。
- やめたい理由を聞く
- 1日あける
- 改善案をまとめる
- もう一度話し合いをする
1つずつ深掘りしていきます。
ステップ①やめたい理由を聞く
まずはゆっくり話を聞く場を設けましょう。
リビングでもいいし、それこそ外でパフェを食べながらでもなんでもいいです。
とにかく、まずはどうしてやめたいのか、はっきりさせないといけません。
ただ、はっきり言って理由を聞きだすのが一番難しいです。
子供は怒られると思ってなかなか正直に伝えることができません。
せいぜいカタコトで「しんどい」「もう無理」くらいしか出てこないでしょう。
「何が」しんどいのか、「どうして」無理だと感じたのか、というように1つずつ深掘りしていくことが重要です。
- 塾についていけず辛い
- 自由な時間が欲しい
- 友達と離れたくない
時間がかかってもいいので、抱えている悩みを全て吐き出させ、それらを全てメモしておきましょう。
子供の目の前でメモするのが難しければ、話し合いが終わってからでもOKです!
ステップ②1日あける
悩みを聞き出せたら、やめるかどうかの判断は1日だけ待ってもらいます。
「今日だけは勉強しなくていいので、好きなように遊んで来たらいい」と伝えましょう。
受験をやめたいと切り出すのは、子供にとって正直相当の覚悟が必要です。
叱られるかもしれない恐怖よりも、やめたい気持ちが上回るのは、それだけ限界ということかも…。
話しているうちに泣き出すこともあるし、親御さんのショックは言うまでもありません。
いったん冷静になるためにも1日あけましょう。
ステップ③改善案をまとめる
やめるかどうか判断するのに1日あけたのは、もう1つ理由があります。
次に話し合うまでに、不満に対する改善案をまとめましょう。
ステップ①で聞き出したメモを見直し、どうすればストレスを軽減できるか、頭をひねります。
改善案の例
- 塾についていけず辛い⇒クラスのレベルを落とす
- 自由な時間が欲しい⇒宿題の少ない塾に変更する
- 友達と離れたくない⇒中学が別でも一緒に遊べると伝える
子供が納得し、これならがんばれそうと思える対策をなるべくたくさん挙げてください。
ここで大事なのは、子供を説き伏せるためでなく、どうすれば楽しく勉強できるかを第一に考えること。
転塾を考えるのであれば、「【まだ間に合う】転塾して中学受験を成功させる4つの手順」で塾選びのコツを解説しているので、参考にしてみてくださいね。
ステップ④もう一度話し合う
しっかりと準備ができたら、お子さんともう一度話し合ってみましょう。
ステップ③で考え抜いた改善案を掲示し、もう少しだけやってみないかと優しく語りかけます。
正直ここまでやってきたのだから、お子さんだって受験を諦めたくないはずなのです。
勉強が楽しい、成績が伸びてうれしいと感じた瞬間だってあるでしょう。
もうやめたいと感じるほどのストレスを取り除いてあげるのは親の仕事です。
難しいとは思いますが、しっかりと準備し、もう一度やる気を出させてあげましょう!
中学受験をやめたいという子供との話し合いのコツ3つ
それでは、お互いきちんと言いたいことをを伝えられるように、話し合いの際のコツを3つチェックしていきましょう!
伝え方のコツ
- 共感する
- 未来を想像させる
- 感情に訴える
順番に解説していきます。
コツ①共感する
最も大事なのは、子供の話を否定せず、じっと聞いてあげること。
そんなの当たり前だと思われるかもしれませんが、共感というのは想像以上に難しいものです。
なるべく感情的にならず、優しく聞いてあげましょう。
以下で、子供への3大NGワードをあげておくので、うっかり言ってしまわないよう気を付けてくださいね。
子供へのNGワード3選
- 「こんなに手伝ってあげたのに」
- 「どうしてこんな事もできないのか」
- 「やる気がないならやめてしまえ」
親の一言、特に中学受験などの人生のかかった場面での一言は、一生残ります。
その後の人格にも関わってくるので注意してください!
コツ②未来を想像させる
2つ目のコツは、入学後の未来を想像させることです。
受験への気持ちが折れかかっている時、合格後の生活を想像させるのは何より大事です。
僕も中学受験なんてする意味あるのかと悩んでいた時に、「私立の中学なら自動販売機がある」と言われ、「なんかかっこいいしもう少しがんばるか」と思い直したことを覚えています。
言い方は悪いですが、子供のモチベーションなんてこの程度で十分なんです。
「高校受験がない分、思いっきりサッカーができる」など、楽しい未来を思い描かせましょう。
コツ③感情に訴える
中学受験のメリットを説明するのも大事ですが、子供は最終的に感情で動く生き物です。
いくら「今勉強すれば後々楽になる」と言ったところで、子供にとって大事なのは今の小学校生活。
友達と遊びたい衝動を抑え、テレビも見ずに机に向かうのが苦痛という子は少なくないでしょう。
苦痛を上回るほどの魅力を感じてもらえなければ、いつかまたやめたいと言い出します。
志望校の魅力をもう一度確認し、オープンスクールで感じたワクワクを思い出してもらうのがベスト。
どうすれば興味を持ってもらえるのか自信がない方もいるかもしれませんが、子供と真剣に向き合っていれば大丈夫です。
親以上に子供を分かっている人はいませんからね。
まとめ:中学受験をやめさせる前によく話し合うのがベスト
今回は、「中学受験をやめたい」と言う子供に対する返答の仕方について解説しました。
一時の衝動で言い出したならともかく、子供なりに真剣に考えて言い出したことなら、親としても真剣に向き合わなくてはいけません。
今抱えている悩みを聞き出すことができれば、工夫しだいで解決できることも多いです。
せっかく子供のためを思って始めた中学受験、やめさせる前によく話し合い、続けることを検討してみてくださいね!
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