計算ミスしないためにはどうすれば良い?コツや勉強法を知りたい…。
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 中学受験の計算問題の7つのコツ
- 中学受験の計算問題の練習法
- 中学受験におすすめの計算問題集3選
この記事を書く僕は、現役医学生。塾なしでの中学受験経験があり、家庭教師としての指導歴は5年以上です。
本記事の執筆者
算数が苦手な子はもちろん、算数で点数を稼いでおきたいお子様も、できれば計算ミスはなくしてもらいたいですよね。
とはいえ、計算ミスはただ闇雲に練習すればなくなるというものでもありません。
そこで今回は、計算が早い子が実際に使っているコツや練習法に加えて、おすすめの問題集を3つ紹介していきます!
中学受験の計算問題の7つのコツ
計算問題を確実に、かつ素早く解くための具体的なコツは以下の7つです。
- よく使う数字を暗記する
- だいたいの答えの予測をする
- 途中式と筆算は別の紙に書く
- 分配法則を使う
- 倍数の判定法を使う
- 答えの一の位が正しいか確認する
- なるべく楽な計算方法がないか意識する
一つずつ詳しく解説していきます。
コツ①よく使う数字を暗記する
まずは、計算問題でよく出てくる数字を暗記しましょう。
例えば、以下のようなものを暗記しておくと便利です。
- 分数⇔小数の変換
- 円周率
- 平方数
- 立方数
- 三角数
- 素数
特に、計算が苦手な子はいちいち全て筆算で計算を始めてしまうので、なかなかスピードが上がりません。
よく出てくる数字は一通り覚えたうえで、必要なものだけ計算をするよう心がけましょう!
コツ②だいたいの答えの予測をする
実際に計算をする前に、だいたいどれくらいの数字になるか予測をたてましょう。
例えば、以下の計算を見てみましょう。
3.07×4.9
筆算をする前に、一度「3×5=15」くらいだなあ。と予測を立てる。
その後、筆算で「3.07×4.9=15.043」と正確な答えを出せばOK。
15くらいと予測した数値から、大きくは外れていません。
この時、答えが150.43になるなど、明らかに桁が違うと計算ミスに気づけるでしょう。
概数は計算ミスを防ぐのに非常に有効です!
コツ③途中式と筆算は別の紙に書く
次に、途中式と筆算は別の紙に書くようにしましょう。
筆算をノートの端に書いてしまうと、途中式と混ざって見にくくなってしまいます。
また、どこに筆算を書いたかわかりにくくなるので、見直しにも時間がかかります。
本番では計算用紙が配られないことも多いですが、家で練習する際にはノートと別に計算用紙を用意しましょう!
コツ④分配法則を使う
分配法則を使えば、計算が一気に楽になります。
分配法則とは、同じ数字をまとめて計算するときに使うものです。
例えば、以下の計算を見てみましょう。
36×3.14+64×3.14
=(36+64)×3.14
=100×3.14
=314
このように、分配法則を使うことで計算がグッと簡単になります。
特に、間違えやすい円周率の計算を後回しにできるので、非常に強力です。
5年生以降では、計算問題以外でも頻繁に使うので、必ず早めにマスターしておきましょう!
コツ⑤倍数の判定法を使う
倍数の判定法を知っておくと、計算問題はもちろん、文章題でも役立ちます。
倍数の判定法
- 2の倍数:一の位が偶数
- 3の倍数:各位の和が3で割れる
- 4の倍数:下2桁が4で割れる
- 5の倍数:一の位が0か5
- 6の倍数:2の倍数かつ3の倍数
- 8の倍数:下3桁が8で割れる
- 9の倍数:各位の和が9で割れる
他にも一応ありますが、実際中学受験で使うのは上記の2~9の判定法くらいでしょう。
特に役立つのが、約分をする時。約数が一瞬で浮かべば、それだけ計算スピードも上がります。
裏ワザみたいで面白いので、豆知識のようにお子様に紹介してあげましょう!
コツ⑥答えの一の位が正しいか確認する
計算が終わったら、一の位の数字が合っているかだけでも確認するクセをつけましょう。
例えば、以下の計算を見てください。
37×29=1073
筆算をすると一の位は「7×9=63」となるので、答えの一の位も「3」以外ありえません。
毎回確認するようにすると、計算ミスをしてもすぐに気づけます!
コツ⑦なるべく楽な計算方法がないか意識する
計算は、苦労すれば良いというものではありません。
なるべく楽な計算方法がないか、常に意識してください。
例えば、以下の計算。
4×3.14+6×3.14
悪い例は、「4×3.14=12.56」と「6×3.14=18.84」をそのまま足してしまうこと。
結合法則を使い、(4+6)×3.14=31.4とした方が明らかに簡単です。
「これくらいの計算なら、普通に計算しても変わらないよ」と思うかもしれませんが、複雑な計算ほど、こうした工夫が生きてきます。
簡単な解き方がないか意識的に探し、計算のスピード・精度をともに上げていきましょう!
中学受験の計算問題の練習法
次に、計算問題の練習方法を具体的に解説していきます。
- 毎日する
- ノートと計算用紙を用意する
- キレイな字で書く
- 途中式をタテに書く
- 時間を測る
順番に深掘りしていきます。
①毎日する
計算が苦手だな…と感じるうちは、毎日やりましょう。
毎日することで、電卓のようにパッと数字が浮かぶようになってきます。
朝や放課後の5分間だけでも良いので、とにかく数字に慣れましょう。
レジでお釣りの計算をするのも効果的なので、たまにはスーパーにおつかいを頼んでみるのもありですね!
②ノートと計算用紙を用意する
計算問題を解く時は、ノートと計算用紙の2つを用意しましょう。
先ほどもふれましたが、
- ノート:途中式を書く
- 計算用紙:筆算をやる
といったように、スペースを完全に分けて書くためです。
塾や学校で配られたプリントの裏で十分なので、いらない紙をまとめて計算用紙としてとっておきましょう!
③キレイな字で書く
読み間違いをしないためにも、キレイな字で書くことが重要です。
本番だけキレイな字で書くなんて無理なので、普段から読める字で書くことを意識させましょう。
例えば、急いで書いた時の
- 「0」と「6」
- 「-1」と「+」
などには注意。
お子様の字のクセを見つけたら、すぐに注意してください!
④途中式をタテに書く
途中式は、タテに書いていくのが基本です。
タテにキレイに書くことで、見直しがしやすく、計算ミスを見つけやすくなります。
コツとしては、以下の2つ。
- イコールをそろえる
- 上下どちらから読んでも計算が合う
横に続けて書いてしまうと、ごちゃごちゃしてしまい、見直しに時間がかかります。
普段のノート作りから意識させていきましょう!
⑤時間を測る
慣れてきたら、時間を測って解いてみましょう。
計算の問題集は制限時間もセットで書かれてあることが多いです。
まずはゆっくり解いて正解できることが大前提ですが、本番の緊張感に慣れるためにも、ストップウォッチも準備して計算問題に取り組みましょう!
中学受験におすすめの計算問題集3選
最後に、中学受験におすすめの計算問題集を3つ紹介します。
おすすめの計算問題集
- 中学入試 でる順過去問 計算合格への920問/旺文社
- マスター1095題 一行計算問題集シリーズ/みくに出版
- 中学入試 チャレンジ問題 算数 計算問題/増進堂・受験研究社
計算問題集はお子様の今のレベルに合ったものに取り組むことが重要です。
いきなり難しいものに手を出さず、順番にレベルアップしていきましょう。
それぞれ簡単に紹介していきます!
①中学入試 でる順過去問 計算合格への920問/旺文社
計算が苦手なお子様でも取り組みやすいのが、『中学入試 でる順過去問 計算合格への920問』です。
出題頻度が高い順に並んでおり、解説が詳しいのでサクサク取り組めます。
知らないと解けないような計算パターンも一通り網羅されており、反復して取り組むことで計算力アップ間違いナシです!
②マスター1095題 一行計算問題集シリーズ/みくに出版
ある程度計算に慣れたお子様におすすめなのが、『マスター1095題 一行計算問題集シリーズ』。
レベル別に小学1年生~6年生まで分かれているのが特徴で、毎日3問ずつ取り組むことがコンセプトです。
1日3題×365日=1095題ですね!
解説がほとんどなく、答えだけなのが難点ですが、短時間で効率良く計算練習ができるのでおすすめです。
③中学入試 チャレンジ問題 算数 計算問題/受験研究社
難関校を目指すお子様にぜひチャレンジしてもらいたいのが、『中学入試 チャレンジ問題 算数 計算問題』です。
単純な四則計算だけでなく、
- 図形の面積や体積を求める問題
- 比や百分率の問題
- 時間や曜日に関する問題
など、文章題の中での計算問題まで網羅されています。
かなり実用的なので、しっかりこなせばもう計算問題で困ることはなくなるでしょう。
いきなり取り組むには難しいので、基礎を固めてから長期休みなどで取り組むのがおすすめです!
まとめ:中学受験の計算問題を練習してカンペキに仕上げよう!
今回は、中学受験の計算問題のコツや勉強法について解説しました。
計算力は、どんな問題を解くにも必要な、算数の要です。
6年生あたりで急につまずきだす子は、そもそも計算力がボロボロということもザラにあります。
今回紹介した7つのコツを意識しつつ、計算問題に取り組みましょう!
算数が苦手なお子様におすすめの勉強法を以下で紹介しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
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