学校選びの選択基準は何?どうやって決めたらいいかわからない…。
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 中学受験の学校選びの基準9個
- 中学受験する学校の絞り込み方4つの手順
- 中学受験の学校選びの注意点
この記事を書く僕は、現役医学生。塾なしでの中学受験経験があり、家庭教師としての指導歴は5年以上です。
本記事の執筆者
行く学校によって子供の人生はがらりと変わるので、学校選びは慎重にしなければなりません。
とはいえ、選択肢が多い分、どうやって選べばいいのか難しいですよね。
そこで今回は、学校選びの基準を紹介したうえで、候補の絞り込み方や注意点まで詳しく解説していきます!
中学受験の学校選びの基準9個
学校選びでは、以下の9個を選択基準として決めていくことになります。
中学受験の学校選びの基準
- 通学時間
- 偏差値
- 進学実績
- 男女別学or共学
- 教育方針
- 宗教
- 設備
- 費用
- 受験科目
順番に深掘りしていきます。
①通学時間
最も大事になるのは、通学時間です。
参考までに、私立中高一貫校の生徒の平均通学時間は1時間程度。
実際に、インターエデュさんの調査でも、半分以上の方が「1時間以内」で検討しています。
出典:インターエデュ「中学受験の学校選び、通学時間の許容範囲は?」< https://www.inter-edu.com/article/enquete/enquete_130716/>, 2021年10月8日アクセス.
中学生になると多少遠くの学校でも通えるとはいえ、自宅から毎日通うことを考えると、現実的には片道1時間半が限度でしょう。
まずは、自宅から通える範囲にある学校をリストアップしてください。
また、自宅から遠いけれども、どうしても通いたい学校がある場合は、以下の2つを検討することになります。
- 寮生活をさせる
- 家族ごと引っ越しする
学校によっては寮が用意されていたり、中学受験を機に引っ越しされる方もたまにいらっしゃいます。
そこまでしてもOKかどうか、家族で考えをまとめておきましょう!
②偏差値
わざわざ言われるまでもなく、ほとんどの方が偏差値はチェックしていることでしょう。
ここで僕が申し上げておきたいのは、以下の2つ。
- 高望みでOK
- 幅広い偏差値の学校をチェックしておく
偏差値の高い、憧れの難関校までしっかりチェックしてください。
6年生の夏までは、成績がどうなっているかわかりません。
高い目標があれば、子供のモチベーションにもつながります。
とはいえ、現実的に行けそうなラインの学校の情報収集も忘れずに。
偏差値の低い私立中学校もたくさんの魅力があるので、ぜひ幅広い偏差値帯の学校を候補に入れてくださいね!
③進学実績
進学実績は、子供が大学に進学する際の参考になります。
「学年で何位くらいまでの成績なら、どれくらいの大学に行けそうか」がなんとなくわかるからです。
ちなみに、教育改革で大学入試が大きく変わると言われていますが、個人的にはそこまで影響はないだろうと考えています。
みんな条件は同じなので、どこの学校も同じような対策をして、結局同じような進学実績になるでしょう。
どうしても気になるなら、大学付属のようなエスカレーター式に進学できる中高一貫校を検討してください!
④男女別学or共学
子供の人格形成に最も影響を与えるのが、思春期を共学と男女別学のどちらで過ごすかでしょう。
以下は、僕が大学の同級生などを見て思った個人的な印象ですが、参考までに。
性格の違い
- 男女別学:考え方が独特で面白い
- 共学:人当たりが良く、気配りが上手い
男女別学の学校では、異性の目がない分のびのびと過ごすことができ、独特な考えで面白い子が多いように思います。
逆に、共学は気配りが上手く、いろんな人に好かれやすい印象です。
ご家庭の教育方針もあるでしょうから、学校見学で生徒の雰囲気も見て考えてみてください!
⑤教育方針
学校のパンフレットには、必ず教育方針が掲載されています。
とはいえ、
- 生徒の自主性を重んじる
- 国際交流に力を入れている
- 高度な教育プログラム
など、どこも似たようなことが書いているので、よくわからない方も多いと思います。
校風が気になる方は、学校見学で校長先生の話し方やキャラをチェックしてみてください。
校長先生の雰囲気で、なんとなく校風がイメージできるかと思います!
⑥宗教
宗教系の学校かどうかは必ずチェック。
私立の中高一貫校の時間割では、「道徳」の授業の代わりに「宗教」の授業を入れることが許可されています。
- 仏教系
- カトリック
- プロテスタント
など、種類も様々。
一口に宗教教育と言っても、厳しいところもあればゆるめのところもあるので、学校見学で生徒の雰囲気を見て判断してください。
⑦設備
6年間を過ごすことになるので、設備の充実度も気になります。
人工芝の中庭、広い体育館、スポーツの練習器具など…
キレイだと子供もテンションが上がります。
モチベーションにも関わるので、こだわりがある方は要チェックです!
⑧費用
お金を払うのは親御さんなので、学費は無視できません。
私立中学の中には、1年間で60万円ほどの所もあれば、100万円以上かかるところも…。
一般的には、定期券代、部活動などの諸々の費用を合わせて、3年間で300~400万円といったところでしょうか。
公立中高一貫校であれば、学費はもっと安いです。
現実的な問題なので、しっかりチェックしてください!
⑨受験科目
どんな受験科目があるかによって、作戦が変わってきます。
関東では4科目受験が基本なのに対し、関西は「国語・算数・理科」の3科目受験の学校も多いです。
「国語・算数」の2科目受験や、学校によっては得意な1科目で受験できるところも。
作戦次第で格上の学校にあっさり受かったりするので、受験科目と配点も頭に入れておきましょう!
中学受験する学校の絞り込み方4ステップ
候補となる学校がリストアップできたら、以下の4つの手順で志望校を絞り込んでいきます。
志望校の絞り込み方
- 志望校の条件を決める
- 希望の条件と合わない学校を除外
- 親だけで学校見学に参加
- 親子で学校見学する
1つずつチェックしていきます。
ステップ①志望校の条件を決める
先ほど紹介した9個の選択基準に基づき、志望校はどんな学校がいいか決めていきます。
例えば、以下のような感じです。
志望校の条件の具体例
- 通学時間:1時間以内
- 偏差値:55以上
- 教育方針:自由な校風
- 男女別学or共学:できれば共学
- 宗教:指定なし
特に重視しない項目であれば、スルーして構いません。
全ての条件を満たす学校を探すのは難しいですが、理想の学校のイメージがつかめればOKです!
ステップ②希望に合わない学校を除外
次に、希望の条件と合わない学校を除外していきます。
- 通学に2時間以上かかる
- 宗教教育が厳しすぎる
- 子供の持ち偏差値と比べて低すぎる
など、さすがに行かないだろうなと感じる学校は、志望校から除外してしまいましょう。
親子ともに忙しいだろうと思うので、全ての学校をチェックしているヒマはありません!
ステップ③親だけで学校見学に参加
いくつか志望校が絞れたら、まずは親御さんだけで学校見学に参加してください。
というのも、親子で学校見学に行き、親御さんが気に入らなくてもお子さんがその気になってしまった場合、ケンカのもとになるからです。
学費を支払うのは親御さんです。
子供抜きで学校を見学し、気に入った学校だけをお子さんに紹介するようにしてください!
ステップ④親子で学校見学する
お子さんに学校のパンフレットを渡し、一緒に学校見学に行くよう誘いましょう。
実際に中学校の様子を見ると、ほとんどのお子さんは目つきが変わります。
なんとなくただ勉強していただけの日々から、リアルな中学生活のイメージがわくので、一気にモチベーションが上がります。
実際、僕も学校見学に行った翌日は早起きして勉強したりしていました。
オープンスクールや文化祭など、志望校のイベントを調べて、ぜひ足を運んでみてください!
中学受験の学校選びの注意点
最後に、学校選びの注意点を3つ紹介します。
学校選びの注意点
- インターネットの口コミはあてにならない
- 学校見学はほどほどに
- 子供に合う学校選びを意識する
1つずつ解説します。
注意点①ネットの口コミはあてにならない
大前提として、インターネット上の口コミはあてにしない方が無難でしょう。
SNSや掲示板で検索すると、色々な口コミが出てきますが、ほとんどが誇張して書かれたものばかりです。
少し先生との相性が悪かっただけで「この学校はクソだ」などと書かれていたり、中には本当にお子さんが通学しているのか怪しいようなものも…。
悪い口コミを見るとどうしても気になってしまい、良い学校に出会う機会をなくしてしまいます。
学校見学で、自分の目でみた印象で判断するようにしてください!
注意点②学校見学はほどほどに
個人的には、学校見学はそんなにたくさん行かなくてもいいと思っています。
塾や受験本では、「なるべく多くの学校を見学しましょう」と書かれていると思いますが、これには反対です。
というのも、中学受験は親子ともに忙しいからです。
時間に余裕のある低学年の頃ならともかく、受験間近の高学年に、貴重な1日をつぶして学校見学に行ける余裕はあまりありません。
たくさん学校を見に行くくらいなら、その分勉強した方が志望校合格に近づくでしょう。
とはいえ、親御さんが時間的に余裕があるなら、積極的に学校説明会に参加した方が受験の選択肢は広がります。
無理のない範囲で、色々な学校を検討してください!
注意点③子供に合う学校選びを意識する
ここまで、ポイントをたくさんお伝えしてきましたが、常に意識してほしいのは、どんな学校選びがお子さんに合うのかということ。
実際に学校に通うのはお子さんですからね。
生徒の雰囲気を見て、その学校にお子さんが通っている様子がイメージできれば最高です!
まとめ:中学受験の学校選びは人それぞれ!
今回は、学校選びのコツや注意点について解説しました。
中学受験は選択肢が多い分、理想の学校はそれぞれ違いますし、お子さんにピッタリな学校は必ず見つかります。
お子さんがその学校を気に入り、本気で勉強し始めれば、格上の志望校に逆転合格することも十分可能です。
高望みだからと諦めずに、「受かればいいな」とお考えの難関校もぜひ選択肢に入れてください。
とはいえ、やはり今の成績のままでは届きそうにない学校なら、少し勉強量を増やす必要があるかもしれません。
そこで僕がおすすめしているのは、オンライン家庭教師。
塾に行かずに自宅で勉強できるので、通塾時間を勉強に回せます。
家庭教師の質は地域によってピンキリなので、全国から優秀な先生を探すことができるオンライン家庭教師がおすすめです。
以下の記事でメリット・デメリットを詳しく解説しているので、ぜひ利用を検討してみてくださいね!
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