中学受験の算数が壊滅的…。どうしたら算数を伸ばせるの?
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 中学受験の算数ができない6つの原因
- 中学受験の算数ができない子が絶対やってはいけないこと3選
- 「中学受験の算数ができない」から脱却するための勉強法
この記事を書く僕は、現役医学生。塾なしでの中学受験経験があり、家庭教師としての指導歴は5年以上です。
本記事の執筆者
算数が苦手なために、模試の成績がふるわないお子様は多いです。
このままではまずいとは思いながらも、正直どうすれば良いのか分からないという親御さんも多いでしょう。
そこで今回は、算数ができない原因と対処法を紹介したうえで、やってはいけないNGな勉強法と正しい勉強法をそれぞれ詳しく解説していきます!
中学受験の算数ができない6つの原因
中学受験の算数で点数が伸びない原因は、大抵が以下のいずれかのパターンに当てはまっています。
中学受験の算数ができない6つの原因
- 計算ミスが多い
- 途中式を書かない
- 字が汚い
- 解法パターンを覚えていない
- 文章を最後まで読まない
- 見たことがない問題を諦める
一口に「算数ができない」と言っても、その原因は様々。
まずは原因を突き止めたうえで、勉強法を改善していきましょう!
原因①計算ミスが多い
算数が苦手な子の大半が、そもそも計算ミスが多いです。
大問1の計算問題を間違えているようでは、偏差値50以上は狙えません。
毎回計算問題を1つ以上落とすという子は、まずは計算練習から始めましょう。
計算が早い子は闇雲に解いているのではなく、「間違いにくい計算のコツ」を普段から使っています。
具体的には、以下の7つ。
ミスが少ない計算のコツ
- よく使う数字を暗記する
- だいたいの答えの予測をする
- 途中式と筆算は別の紙に書く
- 分配法則を使う
- 倍数の判定法を使う
- 答えの一の位が正しいか確認する
- なるべく楽な計算方法がないか意識する
上記7つを使いこなすことで、ミスがなくなるだけでなく、解くスピードも上がります。
詳しくは、「中学受験の計算問題でミスしない子が使っている7つのコツと練習法」を参考にしてください。
原因②途中式を書かない
小学生はいくら言っても途中式を書きません。
とはいえ、このまま途中式を書かないでいると、算数の成績も伸びないまま…。
なぜ書かないのかの理由は、
- 「面倒くさい」
- 「暗算の方が早い」
- 「分からないから適当に答えだけ書いてみた」
あたりでしょう。
お子様には、以下の3つを説明してください。
- 途中式で部分点がもらえることがある
- 思いついた式は全部書く
- 暗算して間違えるより、ゆっくりでも正解する方がかっこいい
まずは式と答えだけでもOKです。
翌日答案を見て、どのように考えたのか説明できるくらいには、途中式を残しましょう!
原因③字が汚い
字が汚いことで、読み間違えているパターンは結構多いです。
例えば、
- 「6」が「0」
- 「-1」が「+」
に見えたりといった感じです。
焦って字が汚くなってしまうのもわかりますが、きちんと読めることが大前提。
まずは最後まで終わらなくても良いので、時間を使ってゆっくり解くようアドバイスしてください!
原因④解法パターンを覚えていない
はっきり言いますが、「中学受験の算数は半分くらい暗記」です。
算数ができない子は、どんな解き方をすれば良いかのパターンの暗記が不十分です。
算数ができる子は、問題を見ただけで「植木算の問題だな」「つるかめ算を使えば解けそうだな」などと解法がだいたい頭の中に浮かびます。
偏差値50以下の子は、まずは基礎問題を総復習し、解法を頭の中に叩き込みましょう。
もう少し難しい問題も、複数の解法を組み合わせて解く問題がほとんど。
全く見たことのない問題はほとんど出題されないので、まずは基本の解き方をカンペキに覚えてしまいましょう!
原因⑤文章を最後まで読まない
文章題が苦手な子は、文章を最後まで読んでいないことが多いです。
長い文章を読むのがめんどくさく、目についた数字だけで計算を始めてしまうのでしょう。
対策としては、図を書くように指導すること。
まずはカンタンな絵でOKです。
「速さの問題で家と学校の位置関係を書く」「年齢算の線分図を書く」など、文章を目に見える形に図で表してもらいましょう!
原因⑥見たことがない問題を諦める
算数が苦手な子は、少しでも見たことがない問題だと感じたら、すぐに諦めてしまいます。
一見難しそうな問題でも、実はやってみたらカンタンだったという問題も多いです。
どんな問題でも、まずは(1)だけでもやってみるように指導してください。
特に、数列の(1)の問題なんて、気合で全部書き出したら答えが出るようなものも多いです。
1点でも多く取りに行く姿勢が、算数を伸ばして行くことにつながります!
中学受験の算数ができない子がやってはいけないこと3選
算数の苦手を克服するにあたって、やってはいけないNGな勉強法があります。
実際に僕が算数が苦手な子を指導する際に、「これだけはやってはいけない」と意識し、親御さんにも注意していた勉強法3選がこちら。
- 模試対策をする
- 分厚い問題集を解こうとする
- 復習をしない
それぞれ詳しく解説していきますね。
①模試対策をする
中途半端に模試対策をするのはNGです。
えっ…模試対策をしないで大丈夫なの?
と思うかもしれませんが、模試はあくまで「現時点での成績の確認のために受けるもの」で、模試で高得点を取ることが目的ではありません。
苦手を克服するためには、一度全ての単元の基礎問題を総復習する必要があります。
基礎固めが終わっていない単元も、「次回の模試では出ないから」という理由で次の単元に進むと、全ての単元の復習が中途半端になりかねません。
特に、6年生になると毎月のように模試があるので、出題範囲にこだわり過ぎると復習のペースが乱れます。
まずは模試の結果が悪くても完全スルーして、基礎固めに取り組みましょう!
②分厚い問題集を解こうとする
算数が苦手なら、分厚い問題集に取り組むのは避けた方が良いでしょう。
というのも、あまり量が多すぎるとお子様のやる気がなくなるからです。
ポイントは、「塾のテキストの問題を一から全部やろうとしないこと」です。
塾の問題集は一気にやろうとしても終わらないでしょうし、授業ありきの構成なので、解説があまり詳しくなかったりします。
基礎固めのために総復習をするなら、量が少なめの市販の問題集がおすすめです!
③復習をしない
授業の予習や宿題で手一杯となり、復習が後回しになるのはNGです。
どちらかというと予習より復習の方が圧倒的に重要なので、予習に割いている時間があるなら復習にまわしましょう。
宿題や模試の問題を解く中で、解けない問題がでてきたら、以前同じような問題を解いたことがなかったか、その都度テキストを開いて確認してください。
どうしても宿題が終わらず、復習まで手が回らない場合は、「【中学受験】塾の宿題が終わらない本当の原因と5つの対処法」をチェックしてみてくださいね!
「中学受験の算数ができない」から脱却するための勉強法
それでは、苦手を克服するための具体的な勉強法を解説していきます。
- 計算練習をする
- 量が少なめの問題集を2,3周こなす
- 応用問題に取り組む
順番に深掘りしていきます。
手順①計算練習をする
算数が苦手なら、まずは毎日計算練習をすることから始めましょう。
計算ミスがなくなるだけで、偏差値が5~10近くアップしたなんてこともザラにあります。
計算練習をするときのポイント
- 毎日する
- ノートと計算用紙を用意する
- キレイな字で書く
- 途中式をタテに書く
- 時間を測る
上記5つを意識し、計算力から固めていきましょう!
手順②量が少なめの問題集を3周こなす
次に、総復習のために、量が少なめの市販の問題集に取り組みましょう。
僕が塾のテキストではなく、市販の問題集をおすすめしている理由は以下の通り。
- 量が少なめのものを選べる
- 塾の授業とも並行して取り組める
- 子供のモチベーションが保たれやすい
- 何周もできる
基本的に、問題集は何冊も違うものをこなすのではなく、同じ問題集に何周も取り組むことが重要です。
問題集の取り組み方
- 1周目:全部の問題に取り組む
- 2周目:もう一度全部の問題に取り組む
- 3周目:2周目に間違えた問題に取り組む
3周もやれば、もはや解けない問題はなくなるでしょう。
何周もすればするほどスピードが上がり、知識も定着してくるので、これまでの苦手意識が変わります!
手順③応用問題に取り組む
基礎固めが終わったら、応用問題に取り組みましょう。
手順②をしっかりこなした子なら、もうある程度塾の授業についていけるようになっているはずです。
塾のテキスト・宿題に取り組むだけでOKなので、模試でもガンガン上位を狙っていきましょう!
まとめ:中学受験の算数ができない子も、正しく努力すれば必ず克服できる
今回は、算数ができない原因や正しい勉強法などについて解説しました。
中学受験の算数は正直言って難しいですが、だからこそできれば得点源になります。
国語や理科・社会に比べて得点が伸びやすく、正しく努力すれば必ずできるようになります。
少しでも得点を伸ばせるよう、算数の勉強を頑張っていきましょう!
以下の記事で、算数だけでなく国語や理科の勉強法も解説しているので、合わせてチェックしてみてくださいね。
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